WEBアプリを作りました

 伊豆踊り子号が下を通る歩道橋を渡ると、中小の会社が建ち並ぶ街並みに様変わりをします。その街並みの中ほどにある4階建ての白い建物が、私の勤めていた測定器の製造メーカーでした。私が入社した当時は、測定器にマイクロプロセッサを組み込むことが当面の課題でした。
 "Z80"というアメリカ・ザイログ社の8ビットマイクロプロセッサの演算プログラムから始まり、パソコン上で動く測定器のコントロール・ソフトウェアまで、プログラムづくりの仕事をしてきました。

 不思議なものです学生時代は、FORTRANとかCOBOLとか不得意だった私が、会社を辞めてからもプログラムづくりをしたいという情熱を持ち続けていました。その頃、WEBサイトの作成に興味を持ちました。メモ帳などの簡易エディタのみで、WEBサイトを作成することできるという点が最大のメリットでした。最近では、javascriptを駆使して簡単なWEBアプリを作れる様になりました。その一つを、紹介されて頂きます。

 

 写真や画像にフィルタを掛けるアプリです。ccs3には"filter"というプロパティがあります。このプロパティを使って、グラフィック効果(ぼかしや色変化など)を写真や画像に適用することができます。左のボタンをクリックすると、写真や画像が変化します。
ボタンは上から brightness(明るさ), saturate(鮮やかさ), contrast(コントラスト), blur(ぼかし), grayscale(白黒), sepia(セピア), hue-rotete(色相), invert(階調), opacity(透明度)の順になっています。
 また「ファイルを選択」ボタンをクリックして、任意の写真や画像を選択することができます。

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Image Filter


hilbert314159.org

 

 

 プログラムの勉強は、独学だったので時間がかかりました。まだ、インターネットも普及していない時代です。会社帰りに本屋さんで、専門書の立ち読みをすることが日課でした。
C言語JAVAなどの高級言語はなく、機械語マシン語)の命令に一対一で対応した、人間が理解し易い文字列で記述されたアセンブラ言語を使用してプログラムを作りました。「2の補数」とは、何ぞやから始まりました。16ビットにおける2の補数と32ビットにおける2の補数は、違うことに気が付くまでまで、かなりの時間を費やしました。加算、減算、乗算、除算、アスキー変換の計算プログラムを作りました。入社して、はじめての仕事でした。それから、グラフィック、フロッピーディスクへの読み書き、RS232Cによる通信などのプログラムを作りました。
入社してから3年か4年程経ったころ、上司から tiny basic を勉強するよう勧められました。アスキーというマイコン雑誌に載っていた機械語のプログラム(tiny basic のインタープリタ本体)を一命令づつ解析していきました。効率的なプログラムの作り方を教えてもらいました。この時の経験が後のプログラム作りに活かされていたと思います。
不具合(バグ)を出してしまい、自分はプログラム作りに向かないのではないかと思ったことが何回もありました。仕事を辞めてから十五年以上経った私が無責任な立場で書かさて頂くと、プログラム作りに向いている人、向かない人などいないのだろうと思います。ただ多くのプログラムを書き、バグを出す。成功も失敗も、一つ一つの経験を自分のデータベースに丁寧に積み上げていくことが大切なのだろうなと思います。